たまにナチュラルに偉そうな美容師さんが居ます。


↑偉そうな美容師(ロケ地:台湾)


掴みきれない距離感
「今日どうする?」
「へぇ〜それいいじゃん!」

という感じで、初対面なのに絶妙に距離感をはかれない美容師も居ます。

俺は初対面だろうがなんだろうが、年下だろうが子供だろうが、基本的に敬語です。

あ、そこまでかしこまった敬語じゃないな、丁寧語に近い感じですかね。


接客の基本は程よい距離感
一流のホテルマンやレストランならまだしも、僕ら美容師というのはお客様に対して「程よい距離感」で接するのがベストです。

近すぎず遠すぎず。
心の距離感もそう。親しみやすさはお互いに妥協を産む原因になりかねません。
逆にとっつき辛さはコミュケーションの妨げになります。

相手に気を使わせずに、お客様と美容師という立場を曖昧にさせない距離感というのが理想です。

お客様側には安心感と居心地の良さ、美容師側には適度な緊張感が必要なわけで。

このバランスが崩れると、俺は仕事のバランスが崩れるんですよね。
「プロとして」なんて偉そうに言うわけではないですが、やはり一線を引くというか距離感が曖昧にならないような線引きは必要だと思います。


親しみやすい人と場を弁えない人
俺が意識しているのは「相手の空気感に合わせる」ということです。
例えば相手がよく喋るなら喋ります。
緊張しているようでしたら、少し緊張感を緩めて軽くふざけてみます。
喋りたくなさそうだったら必要最低限の会話に抑えます。

「この人は親しみやすいな」と思ってもらうためです。
そう思ってもらえれば、例え言葉遣いがかしこまっていたとしても距離感は縮まるのです。

逆に相手に失礼だなあって思わせてしまってはそれはもう距離感を縮めるのは難しいでしょう。

言葉遣いだけで距離感を縮めようとするのはリスクに対してリターンが少な過ぎますね。



気を使って頂けるお客様
たまに「タメ口で大丈夫ですよ」と気を使ってくれるお客様も居ます。

そういう人には今すぐは無理だけど、いずれそういう感じにしていきますと伝えます。

お客様がタメ口でいいよと仰るならわざわざ距離を感じさせる言葉遣いは必要ありません。
しかし今度は俺自身の問題となります。

タメ口で喋って距離感を無くせば確かに仕事はしやすいです。
ですがそうしてしまうと今度は妥協してしまうことがあります。

なんか違うけどまぁいいや。

とお互いに思ってしまう部分ができちゃうのです。

これじゃ美容師としての意味がないです笑

ですが、何度も通ってくれて、長い付き合いになってくると自然とタメ口に近くなっていき、それが普通になってきます。
それは自分自身にとって妥協はしないラインができたということで、多分これがそのお客様にとっての「程よい距離感」なんだなって納得した状態です。

実際に昔からのお客様にはタメ口で喋ってます。
でも妥協はしません。

仲が良いというのを、技術の妥協の理由にしたくないからです。


美容師は美容師
美容師とは人を美しくするものであると考えます。
過程、方法は人それぞれですが結局のところいかに美しくさせるかが美容師としての腕の見せ所なのでしょう。

お話するのはもちろん大事です。
ですがお話するというのは美容師の仕事として一番最初にくるものではないです。

「お客様に居心地の良い空間を提供する」というものは美容師のサービスの中のひとつでありますが、そこをメインにしてしまったら、それは別に美容師でなくてもいいわけです。

美容師ならば美容師としての技術の提供を一番に置くべきで、それにはお客様と美容師という距離感をしっかりはかることが重要かなと思います。